殺人シーンの、気持ち良い演出。
行き場のない、とほうにくれた気持ち。
主人公たちは、どうすればよかったのか。
見終わったあとも、長いことかんがえつづけた。
乙一(小説家)


男性から男性へ向かう‘矢印’は美しかったり、切なかったり、醜かったり。 矢印が複雑に絡み合う……のではなく、それぞれの‘矢印’自体が複雑な様相を呈し、 それらはとても単純に純粋にぶつかり合う。 エンドロールが流れ始めたとき、アキラから放たれた‘矢印’の本当の旅が始まったのかもしれない。
束芋(現代美術家)


松井の御大の言葉にあるよう、成程、本当に「非常にかわいらしい青春ラブ・ストーリー」だと私も思った。 傍目にどう映ろうと、松井さんも私もキヲテラウコトナク、いたってフツウに作品制作をしているので、 『どこに行くの?』もいたってフツウに「皆が楽しめる娯楽映画」だとばかり思ったが、 驚いたことに、あんまり「フツウ」とは目されにくいらしい。これは困ったもんだ。 「フツウ」に楽しい映画なのに。……だから観るんだよ!
根本敬(特殊マンガ家)


ドアングラかと思うと、ヒュッと抜けるようなところが松井さんの作品にはある。 単なる雰囲気に逃げない、この感じは一体何なんだろうと…暗いところだけに留まらないのは、 パゾリーニを出自とする所以なのか…。 松井さんの22年ぶりの新作は、久しぶりに刑務所から出てきた人が突然撮ったかのような、 狂った初々しさも漂う、ありえない純愛映画! 「今度こそ最後にしてね」と、松井さんが娑婆にいない間に好き勝手やっていた僕はとりあえず、 この場を借りて営業妨害してみる(注・松井さんに収監歴はありません…多分)。
中原昌也(ミュージシャン・作家)